手や腕を意識的に動かすことができなかったが、ひとりでベッドや車いすに移動できるようになった

• 回復期病院退院時歩行困難と言われ、退院時立位以上の動作には介助が必要。
• 5年経過しており、足関節には拘縮もみたれていた。
• 2017年1月より週2回の頻度で来院される。

• 重度の弛緩性麻痺があり、手や腕は意識的に動かすことはまったくできなかった。
• 足は浮腫（むくみ）が著しく、足関節の動きは限定され、歩行時には地面に足がつく際に震えてしまい、立った状態の維持が困難だった。
• 生活の中で未来が見えないとのことでご家族さま、ご本人様ともに暗い表情をされていたことが印象的だった。

• 鍼灸と連動し、浮腫の改善と足の筋肉を協調的にコントロールすることを狙ったアプローチを実施。
• 足の震えについては、足を使っていないことも原因のひとつであると考えられたため、使っていくよう誘導を行った。
• 手や腕は、リハビリの中で手の長さの認識能できるようになった後、指への刺激と肩の働きを促す施術を行った。

• 立った時に足底が着くようになり、立位の維持ができるようになった。
• 車いすやベッドなどへの移乗動作が見守り付きでできるようになった。
• 歩行は装具利用し見守り、付き添い程度の介助にて歩行可能となってきています。また表情も豊かになり、笑顔が多く見られるようになった。
• 移乗動作の獲得
• 軽介助で店舗内歩行可能
• 上肢臥位の状態でばんざい可能

発症から5年経過した状態からの介入のため、むくみや固さに対しての対応が必要なケースでした。

毎回の変化はわずかながらも、1年のリハビリ期間でADL(日常生活動作）の改善が着実に見られています。