
訪問リハ4か月で、”髪を整える動作ができるように”
90代女性/脳出血(左視床出血)/失行症
カウンセリング付
脳梗塞リハビリセンター
特別体験プログラム
ご利用者さまデータ
年代 | 90代 |
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疾患名 | 脳出血(左視床出血) |
発症からの期間 | 6ヶ月 |
症状 | 失行症 |
当センター通所期間 | 3か月 |
リハビリ目標 | 右手の機能改善、自分でできることを増やす |
ご利用メニュー | 訪問リハビリ(60分) |
当センター通所回数 | 36回 |
リハビリ記録
ご利用までの経緯
約5ヶ月の回復期リハビリ病院入院後、娘様からホームページを見てお問い合わせ頂く。その後、初回体験を経て訪問リハビリを開始。
初回体験時の状況
→車椅子ペースでの生活であり、娘様の介助が無ければ日常生活が成り立たない状態。
→右の手足をイメージ通りに動かすことが出来ないことに不自由さを感じていた。
→基本動作の改善を図りつつ、右手の機能改善も介助量の多さから通所リハビリは困難であるため、訪問リハビリにて継続的にリハビリを行っていくこととなる。
リハビリ内容
→入院中は自宅退院を目標に基本動作練習を中心に実施し、自宅退院された。(入院中2-3時間/日)
→自宅退院の目標は達成したものの、麻痺側の右手と右足をご自身のイメージ通りに動かすことは出来にくい状態であった。
→訪問リハビリでは丁寧なカウンセリングを行いながら「運動イメージを用いての認知課題」「実際に日常生活で利用頻度の高い道具を用いてのADL練習」を実施。(介入頻度:1回60分:週2-3回)
リハビリの結果
→訪問リハビリ16回目(整髪動作への介入当初)は、右手での整髪動作にやり辛さを感じていたが、徐々に右手と左手を協調的に動かすことでイメージ通りに実施することが出来るようになる。
→訪問リハビリ28回目頃には、日常生活においても娘様の口頭での促しによって、右手で櫛を使用するようになり、動きもスムーズになる。加えて、両手で髪の毛を束ねる行為も改善してきました。
→四脚歩行器が把持しやすくなり、起立着座動作や歩行時の補助として右上肢を左上肢と協調的に使用することが可能となる。
担当セラピストのコメント
訪問リハビリ開始時から麻痺側上下肢ともに明らかな運動麻痺は無かったものの、日常生活において右手の使用頻度が低く、ほとんど非麻痺側である左手を使用して生活されておりました。
元々病前はご自身で髪の毛を整えたり、身の回りのことはご自身でされておられたそうですが、今回の脳出血によって高次脳機能障害を呈してしまい、麻痺側である右手をご自身のイメージ通りに動かすことが出来なくなっておられました。
リハビリでは、まず本人様やご家族様のお話にしっかり耳を傾けながら丁寧にカウンセリングを行い、想いに寄り添うことから始めました。その後、リハビリの方針や内容などを相談しながら脳卒中後遺症に対する専門的なリハビリを進めていったことで効果を実感して頂きながら進めることが出来たと考えております。
現在は、次の目標である「書字動作」の改善に向けて日々積極的にリハビリに取り組まれております。