急性期病院・回復期病院

急性期病院


脳卒中を発症した直後に救急車などで搬送されるのは「急性期病院」です。


 


ここでは脳の血管の治療を行い、状態が安定化したと医師が判断すれば、すぐにリハビリが始まります。基本的には、発症から48時間以内にリハビリを開始することが望ましい、とされています。


 


この段階のリハビリの目的とは、「患者さんを寝たきりにしないこと」です。一見、脳卒中によって脳がダメージを受けたのだから、しばらくは安静にした方がいいような気もしますが、実際には寝たきりの状態が続くと、全身の筋力低下、骨が弱くなる、認知機能の低下といった廃用症候群が進み、死亡リスクも高まります。そのため、治療後にはできるだけ早く「まずは上体を起こす」、「座る」「車いすに移る」といったリハビリ(離床訓練)を行います。それと同時に食事やトイレ、着替え、入浴といった日常生活動作についての訓練も行っていきます。


 


そして体を起こして座って食事がとれる、車いすからトイレに座りなおせる、というくらいに回復したら退院(転院)、ということも少なくありません。急性期病院は医学的な治療を集中的に行うための病院ですから、ある程度の治療を終えたら、患者さんを早くリハビリ病院へ移すのが病院としての役割でもあるのです。


 


急性期病院の入院期間は、短い場合は2週間、長いときで2か月、平均すると10日程度です。


 


回復期病院


リハビリの専門病院で過ごす期間は、リハビリにおける「回復期」と呼ばれます。だいたい、3~5か月程度、入院しながら1日数時間、時間をかけてさまざまなリハビリを行います。


 


ここでの目標は、「症状の改善」と「生活機能を高める」こと。平たくいえば、家に帰って生活できるようにするために必要な訓練を行う、というものです。この時期は、傷ついた脳の機能の回復が急に進むこともあり、「最初は自力で立てなかった人が、杖で歩けるようになった」など、リハビリ効果をもっとも実感しやすいときです。ただし、家で生活することが目標ですから、リハビリの内容は、立ち座りや歩行、着替え、トイレ、入浴、食事など、日常生活動作改善が中心になります。


 


入院期間には制限があることから、退院までの時間から逆算した場合、「改善」より「生活機能を高める」ことを優先せざるを得ず、麻痺のない側で補って生活する工夫を指導され、退院になるケースも少なくないようです。


 


<参考> 


・保険適用のリハビリには期間などの制限がある 


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・リハビリの「急性期・回復期・生活期」のイメージ


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