脳梗塞・脳出血後の高次脳機能障害のリハビリ|「見えにくい後遺症」と向き合い、生活を取り戻すために
脳梗塞や脳出血の後、
身体の麻痺は少ないにもかかわらず、
- 物忘れが増えた
- 注意が続かない
- 段取りができなくなった
- 以前と性格が変わったように感じる
といった変化が現れることがあります。
これらは 高次脳機能障害 と呼ばれる後遺症の可能性があります。
高次脳機能障害は外見から分かりにくく、
ご本人もご家族も戸惑いやすい症状です。
このページでは、
高次脳機能障害のリハビリについて、症状の理解から具体的な対応の考え方まで
分かりやすく解説します。
高次脳機能障害とは
高次脳機能障害とは、
脳の損傷により 記憶・注意・判断・感情コントロールなどの認知機能 に
障害が生じた状態を指します。
主な原因には、
脳梗塞・脳出血・外傷性脳損傷などがあります。
高次脳機能障害の主な症状
高次脳機能障害の症状は人によって異なり、
複数が組み合わさって現れることもあります。
よくみられる症状
- 記憶障害:新しいことを覚えにくい
- 注意障害:集中が続かない、気が散りやすい
- 遂行機能障害:段取りができない、計画通りに進められない
- 感情コントロールの低下:怒りっぽくなる、落ち込みやすい
- 社会的行動の変化:空気が読めない、対人トラブルが増える
これらの症状は、
「怠けている」「性格の問題」と誤解されやすく、
ご本人・ご家族双方に大きなストレスとなることがあります。
高次脳機能障害はどこまで回復が期待できるのか
高次脳機能障害の回復には個人差がありますが、
適切なリハビリと環境調整によって、生活上の困りごとが軽減するケースはあります。
重要なのは、
- 機能そのものを「元に戻す」ことだけを目標にしない
- 生活の中で困らない工夫を増やす
- 周囲の理解と関わり方を整える
という視点です。
高次脳機能障害リハビリの基本的な考え方
「訓練」だけでなく「環境調整」が重要
高次脳機能障害のリハビリでは、
ドリルのような訓練だけでなく、
- メモやスケジュールの活用
- 生活リズムの整理
- 役割や作業の単純化
といった 環境調整 が非常に重要です。
ご本人の「気づき」を支える
高次脳機能障害では、
ご本人が自分の変化に気づきにくいこともあります。
責めたり否定したりするのではなく、
**「できたこと」「工夫すればできること」**を一緒に確認する関わりが
リハビリを支えます。
自宅でできる高次脳機能障害リハビリの工夫
日常生活でできる工夫
- 予定は紙やスマートフォンで「見える化」
- 一度に一つのことに集中する
- 手順を簡単な言葉で書き出す
家族が意識したいポイント
- できないことを叱らない
- 指示は短く、具体的に
- 疲れやすさを理解する
これらは 自宅リハビリの一環 として、
日々の生活に取り入れることができます。
専門的なリハビリが必要なケース
次のような場合は、
専門的な評価・支援を受けることで生活のしやすさが向上することがあります。
- 日常生活や仕事に大きな支障が出ている
- 家族関係が悪化している
- 自宅での対応に限界を感じている
- 復職や社会復帰を考えている
作業療法士・言語聴覚士などによる
個別性の高いリハビリが有効な場合があります。
脳梗塞・脳出血後のリハビリ全体像を知りたい方へ
高次脳機能障害のリハビリは、
脳梗塞・脳出血後のリハビリ全体の一部です。
身体機能リハビリや自宅リハビリとの関係については、
以下の総合ガイドで詳しく解説しています。
高次脳機能障害について悩んでいる方へ
「どう接すればいいのか分からない」
「家族だけでは支えきれない」
そう感じることは珍しくありません。
高次脳機能障害は、
一人で抱え込まず、適切な支援につながることが大切です。
現在の状況やお困りごとを整理したい方は、
専門スタッフによる相談をご利用ください。
よくある質問(FAQ)
- 高次脳機能障害は年齢とともに良くなりますか?
A. 自然に改善する場合もありますが、リハビリや環境調整によって生活のしやすさが大きく変わることがあります。 - 本人が困っていないように見える場合も相談すべきですか?
A. 周囲が困りごとを感じている場合は、早めに専門家へ相談することが役立つケースがあります。

