リハビリMEMO:住居探し編

こんにちは! リハビリお役立ち情報のコラムを担当しているスタッフJSです。


わたくし事ですが、昨年引っ越しをしました。


脳梗塞により車いすユーザーになってからは2度目の引っ越しだったのですが、やはり大変でした。しかし、新しく知ることや発見も多いものだったので、自身で作成した「引っ越しメモ」から紹介して参ります。


 


ちなみに私のことを少し紹介しますと、29歳の男性で、2018年に脳梗塞を発症。


右半身を中心に麻痺が残りました。歩行が困難なため、電動車椅子を使用しています。


 


 


引っ越しをするにあたり譲れなかった3つのポイント!


 


引っ越しをするにあたって、譲れなかった3つのポイントは以下です。



  1. アクセス(電車の乗り換え・エレベーター等)

  2. 周辺の環境(道路の広さ・スーパー・コンビニ)

  3. 物件(エントランス・部屋の広さ・手すりなど住居の改修等)


 


 


【1】アクセス(電車の乗り換え・エレベーター等)


物件を探すにあたって、はじめに考えたのがアクセスです。


まずは、通勤や普段の生活圏内から路線を絞り、駅から近くて最寄り駅から徒歩15分圏内にしぼって探しました。


もちろん勤め先から1本で行けたらよいのですが、なかなかそういう訳にもいかないので、乗り換えのしやすさや、普段の駅の混み具合、エレベーターの有無と位置などを調べていきました。


調べてみると、いくつかの電車が乗り入れている大きな駅は、エレベーターや多目的トイレの設置率も高かったのですが、都内のJRの駅でも乗降者数の少ない駅などでは、エレベーターのない駅がまだまだあるようです。


多目的トイレは、並んでいてなかなか利用できなかったり、エレベーターは工事などで使えない時などもあるので、最低でも2つは多目的トイレやエレベーターがある駅がオススメです。


 


【2】周辺の環境(道路の広さ・スーパー・コンビニ)


車いすで生活しようと思うと、まずは平地でなければなりません。そして、歩道もある程度の広さがあると助かります。


交通量が多いところは危険ですし、坂道の多いところや道の狭いところは、選択肢から外れます。


 


つぎに、スーパーやコンビニエンスストアです。普段の生活を考えるとどちらも大切です。


しかし、都心のスーパーやコンビニエンスストアは狭くて小さいところが多くて…新しく引っ越した住居にはそこそこの広さのあるスーパーやコンビニエンスストアがどちらも徒歩圏内に2件ずつあって!探すのに苦労しましたが、とても助かっています。


 


 


【3】物件(エントランス・部屋の広さ・手すりなど住居の改修等)


新しい生活を意識しながらの物件探し、とても楽しかったのですが、大変でした。


引っ越しを決めて、不動産屋さんに初めて相談してから、入居まで1年以上かかりました。


 


・わたし自身も意外だったのですが、物件探しで一番苦労したのはマンションのエントランス関連の問題です(ここで、かなりの物件を諦めることに…)。自分でドアの開け閉めをするのが大変なので、エントランスは、自動ドアの物件で探しました。


オートロックで自動ドアの物件はいくらでもあるのですが、エントランスに入るまでに階段や段差のある物件がかなり多い印象を受けました。


 


・つぎにお部屋の大きさについてです。


家の中でも車いすを利用するとなると、車いすで切り返したり、Uターンができるぐらいのある程度のスペースが必要です。車いすでの移動を考えるとカーブが多かったり角々しい物件もあまり適していないように思います。車椅子を置くスペースも必要なので広めの玄関も必要です。また、お部屋の前の共用部に車いすが置けるマンションだとありがたいです。内見や問い合わせをする時に、「共用部に車椅子を置いていいか?」と確認したところ、7割ぐらいは大丈夫でした。なので、お部屋に関しては、個人的にはある程度の広さがあり、細々していないお部屋がベストではないかと思います。


 


手すりなど住居の改修


こちらに関しては賃貸物件では難しい印象を受けました。ただ、元に戻すことができるようなものであれば、やっても問題ないというマンションもありました。


住居に関しては、


☑玄関の扉の重さや鍵の形状の問題


☑エレベーターは何機あるか?


☑災害があった場合の避難場所は??


等々…考える始めるとキリがないのですが、こちらの方は住んでみてからでも工夫次第でなんとでもできると思ったので、最後は住んでいる姿をイメージできるところを選びました。


 


 


調べてみても情報がほとんどなかったり、分からないことや知らないことだらけで、大変だったのですが、思い切って実際に街を歩いて、内見に行ったりしていると少しずつ分かる事や発見がありました。そこで得られた情報を積み重ねていくと良いのではないかと思います。


 


どうしても、これができなかったら、こんなことが起こったら・・・と、身体にハンデがあったりするとどうしてもネガティブになってしまいます。私自身も起こりもしないハプニングを作り出し、ブレーキをかけてしまっているように今でも思います。しかし、まずはやってみる、動いてみることが大切だなぁと物件探しを通して改めて学びました。


 


 


何かの参考にしていただければと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。


 


 


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