リハビリMEMO 免許・運転編 ②:車の準備と免許更新
こんにちは! リハビリお役立ち情報のコラムを担当しているスタッフJSです。前回は、「免許・運転編」ということで、退院当初の私の身体の状態や、その後運転免許センターで免許の更新をしたが、不安があったために教習を受けることができるリハビリ病院に通い運転再開を目指す!というところまで紹介しました。
『中伊豆リハビリテーションセンターでの運転再開のためのリハビリ』
中伊豆リハビリテーションセンターでは、全5回のリハビリを受けました。
初回は、記憶力や瞬発力・認知機能のチェックを行い、その後はドライビングシュミレーターを使い、バーチャル空間で運転の練習を行いました。
2回目は、路上に出て運転する前の最終チェックとして、ドライビングシュミレーターを使ってハンドル操作などの再確認を行い、後半からは、実際に路上に出て運転をしました。
(補足ですが、私の場合は、ハンドルの操作をしやすくするためにハンドルにノブを付けたぐらいですが、中伊豆リハビリテーションセンターさんでは、あらゆる障がいに対応して、手だけで運転できる車や、左右のハンドルの入替をできる車もあります。)
2回目の時にはセンター内にある教習コースの外周をグルグルと回ったくらいでしたが、3回目からは、右折や左折から始まり、コーナーでの細かいハンドル操作や車庫入れなどの練習を行い4回目・5回目と繰り返し練習しました。
18歳で免許を取得し約5年間、毎日のように運転していた私ですが、脳梗塞発症後、初めての運転は以前とは感覚も違いとても怖かったです。
以前から軽い障がいのあった左手に加え、普通に動かせていた右手が上手く動かなくなったので、右折や左折のハンドル操作・麻痺のある右足でのアクセルとブレーキの操作には苦戦しましたが、4回目・5回目と練習していく中で少しずつ感覚が戻ってきて5回目の実際に一般道を走るテストも無事に合格し、リハビリは完了しました。
『車探しと車両の改造』
さて、リハビリテーションセンターでのリハビリが無事に終わったので、次は車探しです。
リハビリの時に先生から、いろいろと教えてもらっていたので、まず初めにやったことは、車いすユーザーや身体にハンデのある方でも利用できるように車の改造をしてくれる会社さんに連絡をすることです!
何社かリストをもらっていたのですが、私の住んでいる辺りにはなかったので、作業療法士の先生からもオススメされた、東京の西日暮里にある「株式会社オフィス清水」さんと連絡を取りました。
すると、「話しだけではイメージが湧かないだろうから、改造した車や使用する部品などを見せられるから、一度来てみない??」と、ありがたい提案をいただきましたので、一度父とお伺いさせていただく事とさせていただきました。
実際にお伺いしてみたら、そこはまさにテーマパーク!
ドアの開け閉めをサポートしてくれる機械や車いすのまま乗り降りできるように、トランクからスロープが出てくる車等々……
特殊な改造をされた車やそのパーツを見て私と父は少年のようにはしゃいでしまいました。
ひと通り、改造した車やパーツの紹介を受けたあと、今度は自分の身体の状態から必要なものを実際に車に乗ってみたりしながら検討していきました。
かなり大がかりな改造になりそうだとイメージしていましたが、ドアの開け閉めや車の乗り降りを自分の力で行える私の場合は、実際にはそこまでのものは必要ありませんでした。
ただ、自分の力で車いすを持ち上げて乗せる事ができないので、車の後部座席にアームのような装置つけてもらうこととなりました。
そのような改造をするには、後部座席にスペースのある車がいいとのことだったので、それに適した車を購入し、後日、西日暮里のお店に車を届け改造の依頼をしました。その後、約2週間ほどで、改造された車が完成しました。
現在は都内で生活していて、電車で移動しているので、ほとんど車には乗りませんが、実家に帰った際などには利用していて重宝しています。
『車いすユーザーの免許更新』
このようにタイトルを付けるとなんだか大変そうに見えますよね。。
しかし、実際には予想以上に簡単にできたので、シェアさせていただきます。
まず、免許の更新のお知らせが近くの警察署から届くので、その手紙を持って警察署に行く。そして、1時間ほどの講習を受けて、書類にサインをしたら終わりでした。
知り合いに頸椎損傷による障がいで、15年以上車いすで生活している友人がいるのですが、彼に聞いても運転免許の更新は、健常の頃も車いすユーザーになってからも、特に変わらないと話されていました。
今回は5年前に脳梗塞になり、車椅子ユーザーとなった私の実体験から運転再開までの道すじを紹介させていただきました。脳梗塞などの脳卒中になり、身体に障がいがあると運転の再開は難しいと考えている人が多いのではないかと思います。
私自身もそのように思っていましたが、実際に調べて動いてみたら、さまざまなサービスがあること、簡単ではないかもしれませんが、できないものではないことなどを知りました。
何かの参考にしていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
中伊豆リハビリテーションセンター
https://www.janrc.or.jp/