
骨折後にリハビリが必要な理由
〜自宅療養、回復期病院退院後こそリハビリを〜
骨折は時間が経てば治ると思っていませんか?実はいつまでも症状が残ってしまうことがあるんです。残りやすくなる要因として【年齢】【骨折の部位・重症度】【リハビリテーション】の3つがあります。1つずつ説明していきます。
年齢
骨折をした時の年齢が高齢になればなるほど回復に時間がかかります。
高齢者の骨折は4大骨折があります。
- 上腕骨近位端骨折(肩)
- 橈骨遠位端骨折(手首)
- 大腿骨近位部骨折(太ももの付け根)
- 脊椎圧迫骨折(背中・腰)
この4つの受傷機転のほとんどが「転倒」です。転んだ拍子に手を付いて手を骨折したり、尻餅をついた時に腰の骨を骨折したりと筋力やバランス能力の低下によって転倒した結果骨折してしまいます。また高齢者は骨密度が低下しており、骨折しやすくなっています。
骨折をすると運動に制限が生まれてしまい、骨折前の生活よりも活動量が低下します。その結果体力・筋力が低下し、日常生活に支障をきたしてしまいます。
このように高齢者の骨折では、2次的な問題が生じやすく骨折の後遺症に悩まれている方は少なくありません。
骨折の部位・重症度
先ほど紹介した4大骨折の中でも、大腿骨近位部骨折は人間の中で最も太い大腿骨の骨折であり体重がかかる大切な骨の骨折です。回復期病院の骨折の患者の中でも半分以上はこの骨折で、骨折の重症度によってピンで固定したり金属で補強する手術が行われます。
また脊椎圧迫骨折は骨折の痛みももちろんありますが、腰全体が痛くなる慢性痛へと変化しやすい骨折です。
このように骨折の部位や重症度によって痛みが残りやすかったり、安静にする期間が長かったりと症状が長期化する可能性が変わってきます。
リハビリテーション
骨折のリハビリと言えばスポーツ選手が有名ですが、高齢者の骨折ではリハビリは必須です。もちろんお若い方でも固定している部位の運動イメージ訓練などのリハビリを行うと運動機能の改善は見られやすくなります。
また回復期病院を退院する時に痛みが残ってしまう方は意外と多く、退院後も痛みや機能障害に悩まれている方がたくさんいらっしゃいます。そのような場合はリハビリを行うことをお勧めします。
「いつか良くなる」ではなく「今良くする」が骨折のリハビリでは大切です。
脳梗塞リハビリセンターの骨折専門リハビリコースは、回復期病院を退院した後も専門的なリハビリを受けたい方のために作られた、歩行障害専門の集中リハビリです。歩きにくさ・動き・痛みの改善をご希望の方は、ご相談ください。