家族の心構え
脳梗塞を発症した場合、症状の度合いや発症してから治療するまでの時間が長引いたりすると、後遺症が残ってしまうことがあります。
脳梗塞が起きると、血液が流れないことによって細胞が壊死してしまうため、その部分の機能が失われるので、範囲が大きければ大きいほど後遺症もひどくなります。後遺症が残ったらリハビリテーションを行いますが、それでも機能は再生しませんから、日常生活に支障が出ることもあるため介護が必要になります。
どのような介護が必要なのかは、後遺症の症状によって変わります。
全身麻痺が起こってしまった場合は、食事から排泄、入浴など生命活動を維持するためのあらゆることをサポートしなくてはいけません。
ただし、自分で何かしらできることがある場合は、身体機能がうまく働かないとしても、身の回りのことをすべて行う必要はないでしょう。身体機能は自分で使おうとすることで働くので、何から何までサポートすると、機能がさらに衰えてしまいます。
家族は、まずは後遺症に対しての知識をしっかりもち、理解することが必要です。患者さんの視点に立つことで、どんなときにどんなサポートが必要かがわかるようになるでしょう。
ここで気をつけたいのは、介護の負担はきちんと分担することです。
特定の人にだけ負担がかかってしまうと、疲労や精神的な負担によって適切な介護ができなくなってしまいます。特に後遺症が重症の場合は、介護保険のサービスなどを利用して負担を分散することも大切です。
もちろん家族で介護を続けるという心構えは重要ですが、常にベストな状態で介護をしていくためにも、負担を抱えすぎないようにしましょう。